アメリカ H-1B ビザ
米国企業からの内定+学士以上の学位+抽選当選+標準給与以上の給料が必要な、専門職向け就労ビザです。
まず、30秒で
細かい話の前に、これがどんな制度かをつかみましょう。
米国企業から「専門職」として内定をもらい、米国で働くためのビザです。
アメリカ合衆国で就労を目的とする、対象国籍の人。
就労を目的にアメリカ合衆国に滞在します。
在留期間の目安です。
やさしく言うと
実際の人数と国籍
この制度で実際にどれくらいの人がいて、どこの国・地域の人が多いかを、公式統計から示します。
主な条件を、やさしく
この制度で実際に見られる主な条件です。細かい要件は分野・国籍で変わります。
学歴
必須学士以上の学位、またはそれと同等の実務経験(学位 1 年分 = 実務経験 3 年で換算)が必要。
雇用契約
必須米国企業との雇用契約(job offer)が必要。Labor Condition Application(LCA)の承認が前提。
給与
必須当該地域・職種の prevailing wage 以上の給与が必要。
スポンサー
必須米国企業(雇用主)がスポンサーとして H-1B 申請を行う。
職歴
条件・考慮学位で要件を満たさない場合、実務経験で代替する必要あり。
英語
条件・考慮法令上の一律な英語試験要件はないが、専門職遂行に必要な英語力は前提。
むずかしい言葉を、やさしく
この制度でよく出てくる用語を「つまり何か」で説明します。
どう進む?(ステップ)
大まかな流れです。実際の順序・必要書類は公式ページで確認してください。
米国企業から「専門職」としての内定をもらう。雇用主側でスポンサーになってもらいます。
雇用主が「労働条件申告書」(LCA)を米国労働省に提出して承認を受ける。給料がprevailing wage以上であることなどを宣言します。
毎年3月に登録、4月の抽選(lottery)に応募する。年間枠は約8.5万人で、応募者はこれを大きく上回ります。
抽選に当選したら、雇用主がUSCISにH-1B本申請を提出する。
承認後、在外公館でビザ申請するか、米国内で資格変更する。
勤務開始。原則3年+延長3年=6年が上限です。永住権申請中はさらに延長できます。
似た制度と、どう違うか
混同されやすい制度と並べて、立ち位置の違いを整理します。
| くらべる軸 | アメリカ H-1B ビザ | アメリカ F-1 学生ビザ | アメリカ 移民ビザ(グリーンカード取得ルート総称) |
|---|---|---|---|
| 制度の目的 | 就労 | 留学・学生 | 永住・長期滞在 |
| 在留期間の目安 | 最長3年 | Duration of Statu… | 永住 |
| 内定(雇用)の要否 | 内定(雇用)が必要 | 内定がなくても申請できる場合がある | — |
できること・できないこと
✅ できること
- +アメリカ合衆国で就労として活動できる
- +アメリカ合衆国で働ける(報酬を得る活動ができる)
- +更新できる場合がある
🚫 できないこと
- −内定(雇用)なしでは取りにくい
人数・選ばれ方
枠・抽選・ポイント制・スポンサーなど、選ばれ方のしくみです。
人数枠
年間 65,000 枠+米国大学院卒向け 20,000 枠=合計 85,000
抽選
あり。毎年3月の登録→4月の抽選で当選者が決まる。
ポイント制
なし。学位・職務・給与のしきい値を超えれば登録可能。
スポンサー
必須。米国企業(雇用主)がスポンサーとなりLCA→USCISへ申請する。
なぜ、この制度があるか
アメリカ H-1B ビザが、なぜ・どんな目的で設けられているか。
受け入れの目的
米国の専門職分野(科学・技術・工学・医療・研究等)の人材を、雇用主主導で海外から獲得するための制度です。 学士以上の学位を要する specialty occupation に限定されており、労働力一般の確保とは区別されています。
誤解されやすい点
H-1B は「学位がいらない単純労働者」のためのビザではありません。 一方で、毎年の抽選で枠を超える応募があり、IT技術者の主要なルートになっています。